2013年1月27日日曜日

単位の積が合っていることをいつも確認する

「高校物理の発想の基本」
式の各項毎の単位の積が全ての項で合っていることをいつも確認する

例えば上の問題の式を考える。この式で、gは重力加速度です。

 この問題の式は、質量mの玉の位置エネルギーと運動エネルギーの和がいつも一定という、エネルギー保存の法則をあらわしています。

(重要な注意。ここで、この玉は、回転しないで滑って進む場合は、上の式で正しいのですが、回転する玉の場合は、回転の運動エネルギーも合わせたエネルギーの保存の法則の式を用いなければなりません。回転運動のエネルギーの計算は大学で教わる範囲ですので、高校レベルでは解けません。玉が滑らない場合の回転の運動エネルギーは並進運動の運動エネルギーの40%ありますので、その補正が必要です。)

 物理で式を使って問題を考えるときは、
式の各項の単位の積が、全ての項で合っていることを、いつも確認します。

 式1の問題を易しくするために、上図の式2と式3のように、式を単位の積にして考える。
 そのように、いつも、式の一番易しい観点の単位の積を確認する。自分は、単位の積を合わせるように式を変形していくだけで良いのだと心をおおらかにする。

(問題を、いつも、一番やさしい観点から一貫して観察する(この例では、単位の積を式の計算と同時に確認する)のが、物理を研究する大切なポイントです)

 このように式1を単位の積に簡単化すると、位置エネルギーの式2の単位の積と、運動エネルギーの式3の単位の積が一致しているので、式1のエネルギー保存の式が正しいことがわかります。


【リンク】
「高校物理の目次」

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