2013年2月14日木曜日

コイルに誘導電圧を発生する磁場はどれ

 
 
「高校物理の発想の基本」
1巻きコイルに加える磁束Φを時間変化させると、
下の図のように、コイルに誘導電圧Vが発生します。
(N巻きコイルでは、このN倍の誘導電圧が発生する)

 誘導電圧Vとは、下図のABの間につないだ抵抗r(コイルの内部抵抗も加える)に発生する電圧のことです。

 ただし、その誘導電圧を発生させる磁束Φは、コイル自身に流れる電流によって自ら発生した磁束Φを含んで計算します。
 上図は、誘導電圧Vが発生するしくみを説明する平面図です。コイルに紙面の裏に向く磁束が侵入してコイルに囲まれる磁束を増そうとします。ここで言う磁束にはコイル自身の電流が発生する磁束も含めた合計の磁束を意味します。
 そうすると、その磁束の運動により、コイルの金属面に平行な電場が発生します。コイルを構成する金属は、金属面に平行な電場を打ち消す電荷分布を生じます。
 コイルの端子の外にあらわれる誘導電圧は、金属の電荷分布が生じる電圧です。その電圧は、磁束の運動が生じる電界(電圧)に逆らう方向(逆方向)になります。


 一方、超伝導コイルでは、下図のように、コイルが自ら発生する磁場Hが大きい結果、コイルの誘導電圧が0になります。

 閉じた超伝導コイルの場合は、コイル自身に流れる電流の発生する磁束が、外部磁束のコイルへの侵入を打ち消しています。それにより、コイルに侵入する磁束が無くなるので、コイルの金属面に平行する電場はあらわれません。そのため、コイルには電荷分布も発生しません。
 外部磁場は、超伝導コイルに誘導電流を流す影響を与えています。
 (超伝導コイルには、外部磁場の変化に逆らう電流が流れます。)

 以上のように、誘導電圧、あるいは誘導電流が外部磁場によってコイルに誘導されます。この外部磁場の作用の、誘導電圧あるいは誘導電流は、仮想的な電源として「誘導起電力」によって発生させられると考えられています。この「誘導起電力」については、次のページで説明します。


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