「高校物理の発想の基本」
高校物理の電磁気で、以下の図のように、電荷qが発生する電場をあらわす式を教わります。
上の電場Eの強さを与える式の表現の仕方は式の見通しを良くする表現方法です
つまり、係数k=1/(4πε)と書いて、εを用いて係数k=9×109(N・m2/C2)をあらわすのは、上の式をε倍にして分母のεを消すだけで、すぐに電束強度の式が導けます。単位電荷による、1/(4πr2)の電束強度を、半径rの球面積の4πr2で積分すれば、単位電荷の全電束量が1になります。
しかし、その電荷が運動することで発生する磁場をあらわす式(ビオサバールの法則)はおそわりません。これは、高校で教わらないので、大学の入試には出ないのですが、電磁気を研究するのに無くてはならない知識ですので、以下で説明します。試験には出ませんので、ざっと読むだけで充分と思います。
電荷が発生した電場Eが速度vで運動すると、下図の座標の図に従って、磁場Hが生じます。
電荷q×(速度V)=電流I×(電流素片の長さΔx) (式1)
という関係を頭において、速度Vで運動する電荷qを、電流Iの素片Δxにおきかえて考えると、それが発生する磁場の式が、以下のビオサバールの法則であらわされます。
このビオサバールの法則を使うと、円周上を流れる電流Iが円の中心に発生する磁場Hの大きさが、以下のように求められます。
また、ビオサバールの法則を使って、直線上を流れる電流Iが直線から半径rの位置に発生する磁場Hの大きさが、以下のように求められます。
【リンク】
「高校物理の目次」
0 件のコメント:
コメントを投稿