「高校物理の発想の基本」
静止座標系で観察した場合と、加速度運動する物体を静止させて観察する加速度座標系で観察した場合とで、変化する物理量と変化しない物理量があります。速度と位置座標は、加速度座標系では、静止座標系とは異なる値になります。
加速度座標系では、物体に、重力と同じような物体を加速させる、物体の質量に応じた力が新たに観察されます。しかし、それ以外の静止座標系で加わっていた力は、加速度座標系でも、同じ力が同じ方向に加わっていることが観測されます。
例えば、静止座標系で観測した力のベクトルを矢印で書いた札を物体に貼り付けたとします。すると、その札の印は、加速度座標系で観察した力と同じです。
そのように「力」は加速度座標系でも静止座標系でも変わりません(ただし、加速度座標系で物体の質量に応じて新たに加わる重力と同様な力は別ですが)。
この、「加速度座標系でも力は変わらない」という定理の練習問題として、以下の問題を解きます。
【問題】
上図のように、摩擦のない床の上に質量Mの台を置き、その台の摩擦のない斜面(角度θの傾き)に質量mの物体を置いたとします。その場合に、その台Mが静止して見える加速度座標系において、その物体mが斜面の面に垂直に押し付けられる力Fの大きさFを求めまさい。
【解答】
「静止座標系で観察された力は加速度座標系でも同じ」定理を頭において、加速度座標系で加わる力を以下の図のように書いて考えます。
斜面台Mが左側に加速度aで加速されるとします。その加速度aは、斜面台Mの斜面が物体mによって垂直に押される力Fのsinθ倍を斜面台の質量Mで割り算した値です。その関係を以下の式1であらわします。
一方、左側に加速される斜面台Mが静止して見える加速度座標系で物体に加わる力は、物体mに右側に加速度aが加えられるように見えます。
そのため、その加速度座標系では、物体mには、右側に加速する力maと、物体を重力加速度で下に引く力mgとを合成した力が加わります。
それらの物体mに加わる力の、斜面に垂直な成分が求める力Fです。その関係を以下の式2であらわします。
式1と式2からFを消去して、式3が得られます。式3を変形して、加速度aを与える式4が得られます。その式4を式1に代入して、求める力Fを与える式5が得られます。
【リンク】
「高校物理の目次」
静止座標系で観察した場合と、加速度運動する物体を静止させて観察する加速度座標系で観察した場合とで、変化する物理量と変化しない物理量があります。速度と位置座標は、加速度座標系では、静止座標系とは異なる値になります。
加速度座標系では、物体に、重力と同じような物体を加速させる、物体の質量に応じた力が新たに観察されます。しかし、それ以外の静止座標系で加わっていた力は、加速度座標系でも、同じ力が同じ方向に加わっていることが観測されます。
例えば、静止座標系で観測した力のベクトルを矢印で書いた札を物体に貼り付けたとします。すると、その札の印は、加速度座標系で観察した力と同じです。
そのように「力」は加速度座標系でも静止座標系でも変わりません(ただし、加速度座標系で物体の質量に応じて新たに加わる重力と同様な力は別ですが)。
この、「加速度座標系でも力は変わらない」という定理の練習問題として、以下の問題を解きます。
【問題】
上図のように、摩擦のない床の上に質量Mの台を置き、その台の摩擦のない斜面(角度θの傾き)に質量mの物体を置いたとします。その場合に、その台Mが静止して見える加速度座標系において、その物体mが斜面の面に垂直に押し付けられる力Fの大きさFを求めまさい。
【解答】
「静止座標系で観察された力は加速度座標系でも同じ」定理を頭において、加速度座標系で加わる力を以下の図のように書いて考えます。
斜面台Mが左側に加速度aで加速されるとします。その加速度aは、斜面台Mの斜面が物体mによって垂直に押される力Fのsinθ倍を斜面台の質量Mで割り算した値です。その関係を以下の式1であらわします。
一方、左側に加速される斜面台Mが静止して見える加速度座標系で物体に加わる力は、物体mに右側に加速度aが加えられるように見えます。
そのため、その加速度座標系では、物体mには、右側に加速する力maと、物体を重力加速度で下に引く力mgとを合成した力が加わります。
それらの物体mに加わる力の、斜面に垂直な成分が求める力Fです。その関係を以下の式2であらわします。
式1と式2からFを消去して、式3が得られます。式3を変形して、加速度aを与える式4が得られます。その式4を式1に代入して、求める力Fを与える式5が得られます。
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